あなたは今、どこを向いていますか?











わたしはいつも
あなたを見ています

でもいつも見えるのは
あなたの背中だけ











あなたの本当の顔を
わたしはまだ知りません

だって見たことがないのだから












あなたの顔は今、
違う人に向けられていて

その人もあなたを見ています

変わらないもの、大切なもの











それにわたしとあなたの間には
これでもかっていうくらい
分厚いガラスが置いてます

どんなに触れようと思っても
届かないのです












ねぇ、一度でいい
ちょっとでいい
ほんの一瞬でいい













わたしにあなたの

顔を

笑顔を




見せてくれませんか?

















ガラスなんて壊さなくていい
ずっと大切なものを見てていい





















ほんのちょっとだけ…












































あなたの記憶の隅にでもいい
“わたし”を
残してほしい

あなたが忘れてしまっても
わたしの中であり続けるから


























わたしはただ
あなたの世界に
一瞬でいいから
存在したかったのです
























そうして月日が流れても
わたしに悔いはありません
























この想いは
宝物になるのだから